■スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

■「敗北」は敗南ではダメなのかについて

nannkore_13.jpg

敗北を喫すると非常に悔しいものですよね。
これ幸いと小憎たらしいドヤ顔でもされたら怒り心頭です。
でも、「敗北」ってなんで負けると「北」なんでしょうか。
今回は、「敗北」は敗南ではダメなのかについてです。
 ※ちなみにジョーは勝って真っ白になってますよ
 ※ジョーは負けてます。(真っ白になるってこんな気持ちなんですね…)



さて、そもそも「北」という漢字の意味を皆様ご存じでしょうか。

え?とーざいなんぼくの北じゃないかって。
ふむふむ。
それは方角という意味の北ですね。

実は「北」という漢字には、2つの意味があるんです。
ささっと漢和辞典で引いてみてくださいな。

といっても、ネット上には無料の漢和辞典はないようなので、
今回はウィクショナリーさんで索引してみます。
漢字辞典はあるので、そちらで引いてもよいですが。

ウィクショナリーは、ウィキペディアの辞典版と考えてください。
ウィキペディアは百科事典ですよね。
で、引いてみるとこんな感じです。

意義
   1.そむく。逃げる。
   2.(方角の一つ)きた。日の出に向かって左の方角。十二支を配する時は子(ね)の方位。


これを見てみると、「北」の第一義はそむく、逃げるという意味なんですね。
だからこそ、敗れて「にげる」ことを「敗北」というわけです。
結構簡単なお話でしたね。

では、なぜ「北」にこのような意味があるのでしょうか。

これも結構簡単なお話で、「北」という漢字をじっくりと見てみてください。
むむ?むむむ?



ほら、ほら、人が背中合わせになっているように見えてきませんか?
適当に頭を付けてみるとよくわかるかも。

nannkore_14.png

このように「北」という字の成り立ちそのものが、
「そむく」「にげる」という象形文字からきている
ものなんです。
だから、逆に言えば「敗北」に「北」が付くのは別に普通のことであって、
むしろおかしいのは、「北」が方角を表すことなんです。

じゃあ、どうして「北」は「方角」を表すようになったのでしょうか。

そもそも漢字って古代中国人がどのように作ったかをご存知ですか?
これには六書(りくしょ)という6つの技法を用いて漢字を作ったとされています。
六書は以下のとおり。(wikipediaより)


 1.象形(しょうけい)
    物の形をかたどって字形を作ること。
    日・月・木・耳など。
 2.指事(しじ)
    位置や状態といった抽象概念を字形の組み合わせで表すこと。
    上・下・本・末など。
 3.形声(けいせい)
    類型的な意味を表す意符と音を表す音符とを組み合わせて字を作ること。
    江・河など。
 4.会意(かいい)
    象形と指事によって作られたものを組み合わせて新しい意味を表す字を作ること。
    信・武・林・炎など。
 5.転注(てんちゅう)
    用字法の一つとする説が有力であるが、定説はない。
 6.仮借(かしゃく)
    他の同音・類字音の字を借用すること。
    「わたし」の意味に「我」、「そうだ」の意味に「然」、「くる」の意味に「来」など。


これを見るとわかるように、象形と指示が漢字精製の基本です。
んで、応用編としてその他という位置づけですね。

「北」という漢字は、人が背中合わせのイメージからできたものですから、
この中の技法でいえば、当然「象形」でできた漢字ということです。

このままなら平穏無事な漢字ライフを満喫できたであろう「北」ですが、
六書には「仮借」という禁忌の技法があったわけです。

仮借は、音しかない言葉に、今ある漢字をあてる、いわば「当て字」です。
上の例で言えば、もともと武器の一種だったはずの象形文字の「我」が
仮借され、「我」=「わたし」になってしまいました。

まあ、一度でも別の意味で使っていると本来の意味なんて薄れていくものです。
今でも誤用とされる言葉の意味が認められるようになってきています。
「役不足」、「確信犯」とかもそうかな。
この流れの中で、「我」も武器の意味がなくなってしまったわけですね。

この禁忌の技法が「北」にも適用されてしまったわけです。
「北」=「そむく、逃げる」だったはずが、
「北」=1.「そむく、にげる」2.「方角」になっちゃった
と。

で、本来の意味が薄れてきた、とそういうわけです。
しかし、そこは古代中国人、頭がいいです。

本来の意味が薄れてきたなら別の漢字作ればいいんじゃねと、
「形成」と「会意」を用いてできたのが「背」や「逃」という漢字です。

ほらほら、また漢字をよくみてください。




しっかりと「北」という漢字が入っているでしょう。

「そむく」という意味がなくなったのなら、
体を表す「月(にくづき)」の部首をくっつけて「背」をつくる。

「にげる」という意味がなくなったのなら、
道や方向を表す「しんにょう」の部首をくっつけて「逃」をつくる。


逆転の発想といえますね。
今まで気にしてませんでしたが、だから「北」の漢字が入ってるんですね。

ちなみに「北」が方角を表すようになった理由に、
「北の方角」は寒くて背を向けるからという説もありますが、
まあ後付け感が半端ないことはご察しのとおりです。

最初の疑問に戻ると、
「北」は元来「そむく、にげる」という意味だったので、
「敗北」の意味が通るので、敗南じゃダメだったということです。

おもむろにここまでをまとめると、

※「北」は元々「そむく、にげる」という意味だった※
⇒しかし、古代中国で北の「方角」を示す漢字がなかったため、
 「仮借(かしゃ)」という方法を用いて音が似ている「北」の漢字を使用。
⇒次第に元の意味が薄れ、「北」は「方角」を表すだけとなった。
⇒一方で「北」の漢字を使用した「背」や「逃」がつくられた。
⇒だから、敗南じゃなくて「敗北」なのよ。


とこんなところでしょう。
今回はさらっと終わらせましょう。

参考:
 語源由来辞典さん
 NHKアナウンスルームさん
 MSN産経ニュースさん


関係ないですが、子供の頃って方角は全然わかりませんでした。
とにかく北は上、西は左で、南と東はその逆と覚えていました。
今では地図だとばっちりわかりますが、目の前の光景だと意外にわからなかったり。
方角を言って、「ああ、あっちね」ってわかる人は尊敬しちゃいます。
…方向音痴なのかしら。

ヾ(。・Д・。) それではみなさん、また会う日まで~



負ける技術
負ける技術
posted with amazlet at 14.04.28
カレー沢 薫
講談社
売り上げランキング: 82,692
関連記事

■コメント

■No title

ジョーは負けて真っ白ですよ?
原作もアニメもそうなってます

■No title

>>名無しさん

これは恥ずかしいw

あーホセに勝ってなかったんですね。
遠い彼方の記憶だったので許してくださいw

『あしたのジョー2』のOPが好きだったことしか覚えていない…
■コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

 

プロフィール

Author:peloponnesos
手作り感が満載のこのブログ。
子を見る親のような気持ちで生暖かく見守ってやってください。

更新が遅いのは仕様です。
目標は3日に一回なんだけれども。

当ブログについて

■一言コメント(2015/11/05)
妖怪のせいなのね。そうなのね。

FC2カウンター

ブログランキング


人気ブログランキングへ にほんブログ村 その他生活ブログ 雑学・豆知識へ

アクセスランキング

ブログパーツ

DVD

ゲーム

スポンサーリンク

検索フォーム

メールフォーム

相互リンクの依頼・ご意見・ご質問など訴えかけたいことがございましたら↓

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。